大腿外側皮神経障害の手術
先日、大腿外側皮神経障害で筋膜リリースを行った患者さんで著効したとの報告をさせていただいておりました。
しかし、効果があったのは数時間であり、すぐに症状の再発を来しておりました。
初回の筋膜リリースでは生理食塩水(ただの塩水)を使用しておりましたため、2回目以降はネオビタカインやステロイド(少量)を用いた筋膜リリースを行いましたが、これらも効果は数時間のみに限定されておりました。
ストレッチを含めた保存的加療を行いましたが効果はほぼ全くない状態でしたため手術についての選択肢を提案いたしました。
皮膚の切開は10cm程度必要になりますが、今の痛みが消失する可能性が期待できること、手術をしても痛みが取れない可能性についてもお話した上で手術加療を希望されました。
診断的にも大腿外側皮神経障害であることは自信はありましたが、20代の女性ということもあって個人的には若干の躊躇はありました。
何とかして今の痛みを取りたいという患者さんの希望が強かったこともあり、患者さん・医療者側も充分納得をした上で手術を行うこととしました。
実際に手術としては、丁寧に解剖学的に確認を行えば難しい手術ではありませんでしたが、繊細な手術であったこともあり、80分程度要しました。
術後は患者さんに笑顔が出るほど効果があったようで、まだ術後間もないですが、手術をして正解だったようです。
今はまだ外来患者さんで忙殺されているわけではないですので、一人一人丁寧な診察を行っています。
また、充分なインフォームドコンセントを行った上で治療方針を決められているので、患者さんの満足度は高いのではないかと思います。
いつまでこの状態が続くかわかりませんが、患者さんの満足度を下げることなく、患者さんの痛みや痺れ、悩みの解決に一緒に取り組めていけるよう初志貫徹していきたいと思います。
この調子で診療を進めますと、現状のキャパシティの1.5倍~2倍程度の患者さんの診療はできそうですので、まだ余裕はありますので、どうぞご来院くださいませ。