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病院vs診療所

初診患者さんが病院か診療所(クリニック)のどちらに受診するのが良いのかについては、あまり語られていないと感じています。(若干タブーだからでしょうか)

診療所に最初受診して、必要であれば病院に紹介してもらうというのが世の流れとなっています。

しかし、「大きな病院で診てもらうのが安心だ」と感じておられる患者さんも一定数います。

では、それぞれのメリット・デメリットについて率直な意見を以下に記します。

病院

メリット


①検査機器が整っている(MRI・CTがあるのは当然で、マニアックな検査機器などもある)

②たくさんの医師がいるので、迷った際は相談できる
(担当医師が相談してくれれば良いのですが、医師の性格上相談しない人もいます)

③カンファレンスで多くの医師の目に留まる
(手術カンファレンスや特殊な症例カンファレンスの題材となればの話ですが)

④該当症例の専門医がいる
(専門医に診察してもらえればの話ですが、たいていは駆け出しの若手が診察します)

⑤やる気のある若手医師に出会えるかも
(懇切・丁寧に診察・説明をしてくれます)

⑥複数受診(例、皮膚科+内科+整形外科)の際には一括できる
(ただし、希望担当医の曜日が異なれば改めて来院する必要がある)

⑦救急外来が24時間体制で開いている
(今までの受診データを基に診察してもらえる。ただし、たいていの担当は研修医)

 

デメリット

①初診で受診しても、希望の医師に診察してもらえない
(駆け出しの医師が診察するのがほとんど)

②待ち時間が長く、受診自体が一日仕事
(それだけの時間をかけたのに、専門医の受診ができない)

③駆け出しの医師にあたると、知識や診察能力不足で対症療法のみとなりがち
(7年目くらいを超えてくると知識や診療能力に信頼性が出てきますし、担当医のやる気も高いので受診する価値はある印象)

④大きな病院では人事異動が定期的にあるので、担当医が変わりやすい
(信頼のおける担当医が移動してしまって、一から信頼関係を作り直さないといけない)

⑤自分の専門の治療にしか興味のない医師が多い
(専門外の患者さんが来た場合に、適当にあしらわれやすい)

⑥初診患者さんに興味があまりない

診療所(クリニック)

メリット

①担当医がずっと一緒
(一度信頼関係ができると安心です)

②何曜日に行っても同じ担当医、ただしクリニックによる
以上。(書いていて、こんなに少ないのかと感じてしまいました)

デメリット

①検査機器が限られる
(軽装開業のクリニックでは顕著、ただそういうクリニックでは身体所見をしっかりとってくれたり、説明が丁寧であったりの特徴がある)

②必要以上に受診回数を増やされることがある

③定期処方が4週間単位までのことが多い、ひどいと2週間単位

④ホームページがないクリニックでは何を強みとしているのかが分からないし、院長の顔もわからない

⑤昔ながらの治療を継続しているケースが多い
(傷に消毒液使用、抗生剤を長く処方など)

⑥4剤以上の薬が処方されることが多い
(たいていはそんなに必要ない。1剤か2剤で事は足りる。あるいはいらないこともある)

⑦軽い傷や風邪にも抗生剤が出されることが多い
(基本的に必要ない、腸内細菌叢や皮膚の常在菌が荒らされるのでむしろ有害)溶連菌のようなものには必要

⑧基本的に医師が1人なので、判断内容が偏る可能性あり

※まともな開業医さん信頼できる医師を探しましょう。

特に考えもしないで、近いから受診するというのは危険です

これらを見て病院を受診するか診療所(クリニック)を受診するか判断の材料にしてもらえたらと思います。

受診しない方がよい医療機関の見分け方

証拠はないので、今までの経験に基づく僕なりの見分け方です。

変化(進化)を好まない医療機関は要注意です。

その特徴

①紹介状が手書き

②ホームページがないor記載内容が少ない

③電子カルテが導入されていない

④院内の掲載ポスターが古びていて更新されていない

⑤トイレが汚い

この5つの特徴が全部そろうところはあまりないですが、複数あるだけで要注意です。

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