再生医療(ひざ、靭帯など)
再生医療と聞くと大げさな感じを受けますが、当院で行うものは
①患者さんの血液を採取
②血液中の有効な成分を濃縮
③それを痛みのある関節や靭帯に注入する
だけのものです。
APS autologous protein solution療法(次世代PRP療法)
メジャーリーガーの田中将大投手や大谷翔平投手も受けていたPRP(platelet rich plasma:多血小板血漿)の改良版がクリニックでも受けることができる時代になりました。
ただし、保険適応がないので自費診療となります(税込み33万円)
変形性膝関節症による痛みに効果があることは実証されていますが、実際に何が理由で痛みが良くなっているのかに関してはまだ研究段階のようです。
※1 現在考えられているのは、軟骨を再生するのではなく炎症を抑える作用で痛みをとっているのではないかということです。
※2 炎症を抑える作用が強いおかげで、さらなる軟骨破壊や変性抑制効果もあるのではないかと思われます。
※3 その特性上、正確には再生医療とは違うような気もしますが現在では再生医療に分類されています。
どのくらいの人で効果があるの?
レントゲン上の分類で、手術を勧められる位悪い患者さんでは55%の方で「とてもよく効いた」と言われています。
一方、レントゲン上でまぁまぁ悪いけど、まだ手術までする必要はなさそうですという患者さんでは63%程度の患者さんで「とてもよく効いた」ようです。
33万円も払って6割では少ないと感じてしまいますが、手術を考慮しないといけないレベルの患者さんでは、1つの選択肢として考えてもよいのかなと思います。
強い期待を持たなければ、費用対効果としては患者さん受けは良いようです。
投与後のどのくらいで効果が実感できる?
投与後1~3か月の間にどんどん良くなってくるのを実感いただけるようです。
3~12か月では、良くなった状態が保たれているようです。
※今のところ投与後12か月までのデータしかありませんので、それ以降どのように変化するのかは分かっていませんが、投与後3年間効果が持続したとの論文が出ているようです。
副作用は?
ひざへの注入後に「痛み・熱っぽい」と言われる患者さんは59.5%おられたようです。
しかし、投与後1~3日で軽快していますので心配はなさそうです。
極めてまれですが、注射に伴う細菌感染を引き起こして化膿性関節症になることがあります。
ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸の注射をしても、効果があるのは3~4日程度です。
定期的にヒアルロン酸を注射すれば病院は儲かりますが、効果の乏しい痛い注射をすることは勧めません。
患者さんの望んでおられることは痛みからの解放だと思っておりますので、根本的に痛みがなくなる治療法を提案してまいります。
それでもヒアルロン酸注射を希望される患者さんがおられましたら、薬は用意しておりますのでご用命ください。
PRP(plate rich plasma)療法
これはまさに田中将大投手や大谷翔平投手も受けた治療で、当院でも施行することができます。
血液の遠心分離で濃縮された血小板層を取り出して、血小板の活性化時に成長因子やサイトカインによる治癒を期待した治療です。
野球競技者に多い肘の内側側副靭帯損傷や、肘の関節内での軟骨損傷(離断性骨軟骨炎)の患者さんに良い適応になります。
その他のスポーツ外傷で応用できますので、医師に相談してください。
PRPの料金は税込み16.5万円(保険適応外)
こういった先進的な治療も気軽に受けれるようになってきており、研究者の方々には感謝感謝です。